「オーラ」通じないネット時代の営業 「新スタイルへの挑戦」をいかに楽しむか

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   売れる営業担当者は、話を聞きたくなるオーラを持っていると言われます。当方も若い営業時代にお客様から

「君からオーラを感じる。だから、また会いたくなる」

と指摘されたことがあります。そのオーラの影響でしょうか? 年齢的には大分先輩の社長から突然、「会いたい。相談にのって欲しい」と連絡を受けたことがあります。当時は、まだ20代前半。ありがたい話ですが「当方ごときに相談することなどあるのか?」と思える立場。一方、相手は大企業の大社長。にも、関わらず

「年齢など関係ない。頼りになるオーラを感じたから連絡したのだ」

と言われてもピンとこなかったことを覚えています。

営業にとってモノは売れない時代に

「ネット時代の営業」への挑戦とは
「ネット時代の営業」への挑戦とは

   オーラとは、ラテン語の「aura」または、古代ギリシャ語(Ancient Greek)の「aupa(ローマ字表記)」が語源。「人間が発する空気」「人間の雰囲気」「なんとなく感じる力」「なんとなく感じる臭気」などの意味で使われます。そんなオーラについて、振り返れば根拠はなくても、堂々とした態度で相手に接していました。ただ、そんな張りぼてのようなオーラが通用したのは昔の話。「営業の力量」を厳しく見定める時代になりました。

   世間では、営業にとってモノは売れない時代になったと言われます。その背景にあるのがネットの存在。ネット上に情報が溢れている時代に営業がやってきて、サイト上に書いてあることをナゾルために時間を割くことは無駄。営業が訪問して存在感を示すことが本当に難しい時代になったのです。こうなると営業にとって悩ましいのが、お客様に顔を出すこと。

   大抵の情報はネットで調べられる、さらに社交的な接点でお客様と営業が会うことを「如何なものか」と抑制する企業が増えてきました。人間関係が優先して購買担当者として適切な判断を鈍らせないためと言えます。ただし、古典的な営業を標榜する方から見れば

「営業は何につけても顔を出すのが大事」

というのが「基本」でしょう。御用聞きのように訪問することが「正しい」とされた時期もありました。

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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