ビジネスモデルは「いまは明かせない」
SeeSawを開発したリクルートのメディアテクノロジーラボの担当者は取材に対し、
「気が置けない友人同士で、従来のSNSよりも気軽にやりとりできる場が作れないかと考えた」
と答えてくれた。
リクルートとしては、ここ数年で急速に普及したスマホユーザーとの接点を作りたいというねらいがある。そこで、スマホを頻繁に利用している人のDAU(デイリーアクティブユーザー数)を獲得できるサービスを検討した。
これまでリクルートでは、アーチストの世界観を表現したカメラフィルターが使えるアプリ「cameran」を公開してきた。構築されたアプリ群の上で、リクルートはどんなビジネスを展開するのか。
これまで得意としてきた広告ビジネスか、それともLINEのスタンプのような課金ビジネスか――。担当者は「いまは明かすことはできない」という。
海外にはすでに「Snapchat」という類似したサービスがある。1日3.5億件以上の写真や動画がやり取りされており、アメリカでは若年層が内輪ネタの交換や、カップル同士の秘密のやりとりなどで使われているのだという。
前出の担当者は、「VineやInstagramといった既存アプリのユーザーは、いかに美しい写真・動画を投稿するかを競っており、いわば『作品』を投稿する感覚。SeeSawは、より日常のライブ感のあるものを共有したいというニーズを埋められる」という。
多少の手ブレなどは気にしなくてよいし、消えてしまうからFacebookメッセージやLINEよりも気楽だ。会議中に同僚に変な写真を送りつけて笑いを誘う… くだらない暇つぶしだが、一度は試してみたい気もする。証拠も残らないことだし。(岡徳之)