企業内保育所は「意外と不入り」 待機児童解消の切り札へと「改革」

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「社外の子ども」を受け入れできる規制緩和へ

   このほか企業内保育所には、スペースが狭くて遊ぶ場が限られ、同年齢の友達ができないといったマイナス面もあるようだ。

   企業内保育所は、いわゆる国の「認可外」の施設だ。運営費の助成金は5年間のため、6年目以降は会社が全額負担するか、保育料を値上げするかという選択に迫られる。

   高額な保育料に利用者がちゅうちょすれば、人数の確保はますます難しくなる。補助のない認可外保育所となれば、月額10万円というケースもありうるからだ。企業が運営する以上、採算が厳しくなれば閉鎖の決定を下してもおかしくない。

   一方で国は、企業内保育所を待機児童解消に役立てる方策を立てているようだ。8月24日付の日本経済新聞電子版によると、現状では助成金支給の要件として利用者の半数が社員の子どもでなければならないが、ひとりでも支給対象として認めるというのだ。

   現状では、たとえ「空き」があってもその会社と無関係なら、場合によっては入所できないことになる。遅くとも2014年3月末までには要件が緩和されるとみられ、待機児童が多い自治体にとっては「使い勝手」がよくなった保育所を有効活用できるようになる。

   企業にとっても、自社の「子育て世代」が減れば保育所の運営が厳しくなるが、外部の子どもをこれまで以上に受け入れる枠が広がれば、人数を確保しやすい。「需要と供給」をうまく結び付けられるか。

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