外資系企業では「日本担当」はすでに左遷ポジション?
こうなると資生堂で一番発言力を持つのは、中国市場を管轄する人になることも考えられます。国内部門は辺境で、中国やASEAN、インド部門のヘッドが出世頭ということが起こりうるのです。
外資系のグローバル企業を見ると、少し未来が見えます。いままで日本担当の役員はそれなりに出世頭だったのですが、現在は下手をすると左遷ポジションになりかねません。
成長しない国で守りの経営をするという、地味な役割。いまでは本社の役員は米国担当や欧州担当、そして中国担当ということになりつつあります。
キャリアを考えるときは、大きな時間軸をもって考えることが大事です。目先の流行り廃りを追いかけても、過去に成功した人のキャリアを後追いしても仕方がありません。成功する人というのは未来に目を向けて、自分ならではの道を行く人なのだと思います。(大石哲之)