病気を克服して仕事に復帰できた人も
うつ病に苦しみながら、克服して就職し、さらに病気の経験を生かす――。ネット上にはこのような体験談が載っている。
IT企業在職中に3か月の休職を余儀なくされた佐藤真佐志さんは、現在は独立してセミナーや講演、コンサルティング活動に忙しい日々だ。
日経BP「メンタルヘルスとリワーク」2011年9月6日付のインタビューで佐藤さんは、休職後に復帰した当時を振り返って、出世競争など気にせず「誰にもこびない、評価なんか気にしない」という意識に変化したという。
さらに自身の病気体験を踏まえて産業カウンセラーの資格を取った。人脈も会社勤務時代とは様変わりし、その後の独立に道をつけた。
うつ病の社会復帰支援を手掛ける「リヴァ」(東京・豊島)に勤務する松浦秀俊さんは、学生時代に「双極性障害2型」、いわゆる躁うつ病と診断されたという。病気の影響で仕事が長続きせずに「8年間で現在が5社目」だ。
前職を退職した際、リヴァのサービスを受けた縁もあり、同社に入社したという。現在は広報担当で、自らのうつ病体験と「社会復帰支援サービスを受けて支障なく仕事に携わることができた」という経緯を交えて、会社の「広告塔」となって事業をアピールする。