「私は余計な事をしたんでしょうか」
こんな書き出しで始まる相談が2013年9月5日、Yahoo!知恵袋に寄せられた。投稿者は女性会社員。勤務先の女性用トイレの個室で寝ている人を2人発見し、上司に報告したことを気に病んでいる。
このトイレには個室が2室あり、トイレ内で5分以上人の動きがないと自動消灯するシステム。ところが電気が消えているのに個室が「使用中」となっているケースが頻繁に発生。中からは寝息が聞こえ、誰かがトイレ内で寝ているのは明らかだった。
ノックで起きず、扉開けたら座りこむ形で熟睡
投稿者はこれまでの経緯から、中で居眠りしている人がいることを察知していた。ドアをノックし、反応がなかったため上司を呼んでドアを開けてもらった。2室とも中で女性が「トイレに座りこむ形で寝てました」。
文面からすると、ふたりとも派遣社員。契約満了前に解除が決まったという。以前から長時間席を外すことがあり、「常習的に居眠りしていた」ことも厳罰の一因になったに違いない。
投稿者は、トイレでの居眠りは非常識だとしつつも、他にも同じことをしている人はいるかもしれず、ふたりが処分されたことに罪悪感を感じている。さらに「トイレで寝てる人がいるのは至極一般的な光景なのでしょうか」と問いかけた。
圧倒的に多かった回答は、投稿者の行動は当然で、トイレで寝ていたふたりに落ち度がある、というもの。契約解除も自業自得、会社に迷惑をかけたのだから当然というわけだ。
トイレの扉を開けた行為も、中の人が急病で倒れている可能性もあるだけに正当だったと、投稿者を全面擁護していた。
「そんな行為が常習で頻発しているならちょっと会社として異常だと思いますけど」「どんだけゆるい会社なの」
と、企業体質に疑問を投げかける人もいる。
休憩時間の範囲内でも迷惑かけなきゃ許される?
ところが回答の中には「実は私もトイレで寝ています」という意見もあった。ただし昼の休憩時間の範囲内で、扉を叩かれたらすぐに出る。
「眠気がひどいまま仕事をしても効率が上がらないので、目を閉じて10分程度仮眠をとるという意味合いで、必要なことだと思います。机で仮眠をとれない会社もありますから」
という言い分で、必ずしも問題だと言いにくい。
トイレでの居眠り経験者、実は少なくないようだ。マイナビウーマン9月12日付の記事には、「眠すぎて仕事がはかどらず気晴らしにトイレに行ったら、1時間も寝てしまい、上司に倒れているのかと思われ会社中探し回された」という女性の体験談が掲載されていた。
ほかにも質問サイトには、女性が少ない職場で自分ひとりしかいないときなど「時間としては30分~40分くらい寝てるときもあります。この間は自分のいびきで目が覚めました」という猛者もいる。
厳しい回答を見る限り、自分にとっては欠かせない仮眠も、他人に理解してもらうのは難しそうだ。しかし時給で働く派遣社員はともかく、要求された成果を上げていれば少々の居眠りくらい堂々としてもいいのではないだろうか。