解決策は「労働者の権利否定から始まるべきではない」
伊藤さんは、曽野さんのセクハラやマタハラに関する発言についても、同調する風潮がまん延すれば「女性の権利行使を躊躇(ためら)わせる」ことになると危惧。寄稿文を掲載した週刊現代も問題あり、と指摘した。
仕事と子育ての両立は困難としたうえで、伊藤さんは「その解決は、労働者の権利を否定するところから始まるべきでは決してなく、権利を前提としたうえでの対策を建設的に議論するほかにない」と断言する。
曽野さんの提言や掲載した週刊現代の意図が、伊藤さんの言うところの「おじさんたちのガス抜きくらいの軽いノリ」だったのか、それとも批判覚悟で世論に一石を投じたのか。ネット上では意見表明するユーザーが多い半面、大手メディアでは議論の渦は起きていないようだ。