作家の曽野綾子さんが「週刊現代」2013年8月31日号に寄稿した内容が、波紋を広げている。セクハラやパワハラ、マタハラを訴える女性社員を「甘ったれ」と切り捨て、「出産したらお辞めなさい」と過激な見出しが躍ったからだ。
曽野さん流の主張は、インターネット上でも議論が白熱している。
マタハラ、待機児童、産休制度で持論展開
曽野さんの寄稿は冒頭、出産した女性社員に対する嫌がらせを意味する「マタハラ」を取り上げた。問題ではあるが「経済の単位である会社には、男も女もない」ときっぱり。赤ちゃんが発熱したのを理由に、母親社員が早退するのを毎度快く送り出せる会社ばかりではないと指摘する。
そのうえで、女性が出産したらいったん退職してもらい、子育てが終わってから再就職する道を確保すればよい、と大胆に提言した。
次に切り込んだのは、待機児童問題。本来赤ちゃんは母親が、収入を減らしてでも家で育てるもの、と持論をぶつ。働く母親のために保育所を増やせ、という考えには相容れないようだ。
産休制度も「会社にしてみれば、本当に迷惑千万な制度だと思いますよ」。産休中は新たに採用するわけにもいかず、職場でやりくりしなければならない。だから女性を責任あるポストには置けないという。
パワハラ、セクハラと騒ぎ立てる女性も「幼稚」とバッサリ。「お嫁に行かないの」と聞かれて不快なら巧みに切り返してやっつけてやれ、夜勤や徹夜を嫌がる女性は「夜通し遊ぶことができる女性なら、夜通し働くことも可能です」と突き放す。
「そういう意味で、男女は平等であるべきなんです。『女子だから』と自分たちを特別扱いすることを要求し、思い通りいかなければパワハラだと騒ぐ女子社員がいると、会社は懲りて自然に女性を雇わなくなりますよ」