汗で汚れたからといってゴシゴシ洗うのは禁物
2つ目は、夏のダメージを回復するために食事にも気を使いたい。とくに心がけたいのが亜鉛を中心としたミネラルの積極的な摂取だという。
「亜鉛が十分に足りていると髪は太くなり、伸びるスピードも速くなります。逆に不足すると、毛髪のもとになるケラチンというタンパク質の合成がうまくいかず、髪の生成を妨げてしまうのです。お酒を飲む人は体内でアルコールを分解するためにも亜鉛が使われるので、気を遣ってほしいですね」(脇坂院長)
亜鉛はカキやレバーなどに多く含まれるが、吸収効率があまりよくない栄養素といわれているので、サプリメントなどを上手に利用するのもよい。
3つ目は、シャンプーの仕方だ。汗で汚れたからと、ゴシゴシ洗うのは禁物。頭皮が傷つくと、髪にも影響があるという。脇坂院長は「男性はつい力強く洗いがちですが、指先ではなく指腹の部分を使い、毛穴の汚れを溶かし出すイメージでやさしく洗うとよい」という。上から押さえるように洗うと力が強く入ってしまうため、下から髪の根元を持ち上げるように洗うとよいそうだ。
季節性の理由で抜けた髪は、大部分がまた生えてくるものの、もしも「抜けた髪が生える速度が遅くなった」「最近、髪の毛が細くなってきた」と感じるようなら、進行する薄毛である可能性もある。
「髪の毛が薄くなりはじめてからも、早いうちであれば治療によって改善の見込みがあります。しかし、進行しはじめてから10年以上経っていると、期待するほどの改善が難しいケースもみられます」(脇坂院長)
思い当たるフシがある人は、専門医の受診を視野に入れつつ、しっかりと頭髪のケアをしたいものだ。