創業社長と二代目の対立 行き詰まったら「従業員」に聞け

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最終的には復活しないかもしれないが

   ――と、一時は良い方向に向かったのですが、所詮ロートル会社の改革には限界があり、そこに将来ある息子を巻き込むのもかわいそうだと、今年の夏に再度話し合いを持ったそうです。

   そして「会社を数年持たせること」は社長の役目、ご子息は「自分が将来にわたって食べていける新ビジネスを作れ」ということで動き出しました。

   最終的に会社が復活するかどうかは、分かりません。それでも創業者と後継者が自分たちだけで勝手に判断すれば、すべてのステークホルダーにとって後味の悪いものになったに違いありません。

   大事な従業員を巻き込んで相談することで、「会社の延命だけを考える社長」と「会社を安楽死させることを望む後継者」が反目せずに新たな方向に向かうことができたとすれば、喜ばしいことではないでしょうか。(大関暁夫)

大関暁夫(おおぜき・あけお)
スタジオ02代表。銀行支店長、上場ベンチャー企業役員などを歴任。企業コンサルティングと事業オーナー(複合ランドリービジネス、外食産業“青山カレー工房”“熊谷かれーぱん”)の二足の草鞋で多忙な日々を過ごす。近著に「できる人だけが知っている仕事のコツと法則51」(エレファントブックス)。連載執筆にあたり経営者から若手に至るまで、仕事の悩みを募集中。趣味は70年代洋楽と中央競馬。ブログ「熊谷の社長日記」はBLOGOSにも掲載中。
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