「ポジショニング」が必要なのは「働く個人」も同じだ

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短所や課題と思われていたものがウリになることも

   普通のコンサルタントであれば1日かければ十分と考えるところを、Aさんは3日、4日と足を運んでいました。彼はそういう粘りができる人だったのです。そこで私は、こうアドバイスしました。

「そこはAさんの『とがり』なので、ぜひ極めてください。そうすれば現場の声をトコトン聴いてもらいたいクライアントから、きっとご指名がくるはずです」

   それからAさんには、自分の「とがり」をうまくアピールするための「キャッチコピー」を作ってみてはどうかと言いました。たとえば、

「聞くことに努力を惜しまないコンサルタント」
「あなたの声に耳を傾け、本当の課題を掘り起こします」

といったものです。

   最近の就職活動では「自分にキャッチコピーをつけてください」と質問されることがあると聞きます。要するに「あなたのウリは何ですか?」ということなのでしょう。

   職務経験のない若い人につけさせるのは簡単ではないとは思うのですが、これをうまくアピールできれば、面接担当者にうまく印象づけられるのは確かです。

   学生でさえこういう質問を投げかけられる時代なのですから、社会人になればなおさら「何でも無難にこなします」ではなく、自分の「とがり」を自覚し戦略的にアピールすることはより重要になっているといえるでしょう。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
株式会社セレブレイン
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