日本のフリーランスが、東南アジアへ大量に移住する日

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自分もグローバル化すれば恩恵を得られる

   仕事がグローバル化しているなら、自分もグローバル化すればいい。かつてないほど航空券が安くなり、移動や移住の自由が保証されている時代です。自分が途上国の人になってしまえばいい。

   つまり、新興国に住居を移して、そこで日本からオンラインで仕事を貰うのです。そうすれば、新興国の人と同じように、安い物価水準のメリットを受けられますし、純粋な新興国の人よりも日本人相手にはより多くの報酬を請求できます。

   これならよいことづくめです。相対的な暮らし向きは、日本にいる時よりも格段に上がるはずです。

   私が住むベトナムにも、同様の理由で実際に引っ越してきたフリーランス系の人が沢山います。英国、フランス、オーストラリアなどの人で、母国からオンラインでデザインや翻訳、ウェブの仕事を、先進国単価で受注して、そしてベトナムの生活水準で暮らしています。

   彼らは、母国にいたときは辛い生活をして、1日12時間以上働いていたそうですが、現在は少し働けば十分暮らしていけるそうです。「生活はイージーになった」と言っています。

   グローバル化の構造変化は、小手先のトレンドではありません。これに対抗するには、小手先のことをしていては答は見えてこない。グローバル化が原因なら、その構造を逆手にとってこのような移住をするといったことでしか切り抜けられないでしょう。

   いずれ日本のフリーランスが、大量にベトナムやフィリピンなどの国に移住するという未来もあながち空想ではないと思います。(大石哲之)

大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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