2013年の夏は猛暑となった。お盆をふるさとで過ごす人たちの帰省ラッシュや海外に向かう出国ラッシュは、8月10日にピークを迎えた。成田国際空港会社は、今夏(7月12日~9月1日)の旅客数を前年同期比0.2%増と推計している。
8月14日には、早くもUターンラッシュが始まっている。だが世間には、お盆休みとは縁のない「仕事人」たちも少なくない。15日の都心の地下鉄は、午前6時台からワイシャツを着た多くの男性たちでごった返していた。
「盆に帰れるのは死んだ社員だけ!」
ツイッターをはじめインターネット上には、「帰りたいのに帰れない人」の嘆き節が見られる。「俺は仕事だ。もうずっと仕事だ。もう帰りたい」「仕事しどおしで今週終わりそうだな」「急にお盆休みに仕事をしてるのがさみしくなってきた」といった具合だ。
2ちゃんねるには「社畜盆に帰らず」というタイトルのスレッドが立った。「覆水盆に返らず」のパロディだ。いきなりこんな強烈な書き込みがさく裂する。
「盆に帰れるのは死んだ社員だけ!」
ツイッターにも、「お盆に仕事してる人、死後もお盆に帰ってこなさそう」なんて書き込みもある。
通勤電車は「快適」と喜ぶ声が多く聞かれるが、「今年はそんなにすいてないな」とのつぶやきがあるのは、休みを取っていない人が例年より増えたからだろうか。とはいえ、出社したものの取引先が休みで、暇でしょうがないと嘆く人もいる。
せっかく休みを取れた人の中にも、素直に楽しめていないケースがあるようだ。「もうやることがなくなった。休みのあと半分をどうしよう」というのだ。出社したけどヒマ、帰省先でヒマと、事情は違えどお盆をもてあましている様子がうかがえる。その一方で、
「プロの社畜はPC持ち帰って自宅なり実家なりで仕事するよ」
との書き込みも。休みを取れずに会社に行く、休みになったら家で仕事をする。結局やることは変わらないということか。そういえば編集部にも「お盆休み」と称して、通常の出社時間より前から自宅でパソコンに向かっている記者がいるようだが…。