社会保険労務士・野崎大輔の視点
「お店が取得した顧客情報の流用」は禁止できる
会社が取得した個人情報は、目的外で使うことが許されません。就業規則などで「お店が取得した顧客情報を個人で使ってはいけない」というルールを設けることは可能です。お客さんの中には、そのお店に来たという意識でサービスを受けている人もいるはずです。それを盗み見て、SNS経由で勝手にスタッフ個人からアクセスされれば「情報管理が甘い店」という印象を与えます。また、お店への予約は原則電話にしてもらうことも可能です。スケジュール表への書き写し漏れによるダブルブッキングの原因になりますし、接客中にスマホを見ることができず連絡を取り損ねることがあるからです。
ただし、お客さんの同意を得た個人アカウントでの交流を制限するのは難しいでしょう。業務時間中の書き込みは禁止できるかもしれませんが、お客との関係強化を考えれば仕事に支障がない限り黙認してもいい範囲でしょうし、業務時間外なら店が関与できるものではありません。