日本の市場で行き詰まった人に「セカ就」という選択肢

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日本の「普通」を維持できればアジアで評価される

   そんなビッグディールを目指して、日本を含む様々な国の企業が参入し、参入企業相手の仕事も日々増大していきます。

   日本レベルの「普通」を達成するのは難しいけれど、障害を乗り越えて「普通」を達成すればチャンスをつかめる市場でもあります。顧客の知りたい情報を的確に説明したり、取引先が満足する品質と納期を提供したり、現地人スタッフが効率的に働けるような仕組みを作る事ができれば、自ずと責任ある役職に就くことができるようになります。

   日本の会社では「平均点」かもしれませんが、市場全体が伸びている中では、平均点を維持することができれば高く評価される可能性が高いです。きっと、給料の額もその評価についてくることでしょう。

   自分のキャリアデザインを考えるとき、このようなメリット、デメリットを考え、自分は日本で働き続けるべきか、新興国に乗り出していくべきかを考えてみるのはいかがでしょうか?

   日本で培ったハイレベルの知識と、アジアで「普通」の仕事がこなせる胆力があれば、きっと大きな仕事を成し遂げることができると思います。(森山たつを)

※新刊「セカ就! 世界で働くという選択肢」(朝日出版社刊)では、世界で働く人たちの実態をリアルな小説にまとめました。第5章は日本の超大手メーカーで仕事の先行きに疑問を感じ、「日本が揺れたあの日」をきっかけにセカ就!を目指す37歳男性のお話です。興味のある方はご一読いただけたらと思います。
森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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