日本の「普通」を維持できればアジアで評価される
そんなビッグディールを目指して、日本を含む様々な国の企業が参入し、参入企業相手の仕事も日々増大していきます。
日本レベルの「普通」を達成するのは難しいけれど、障害を乗り越えて「普通」を達成すればチャンスをつかめる市場でもあります。顧客の知りたい情報を的確に説明したり、取引先が満足する品質と納期を提供したり、現地人スタッフが効率的に働けるような仕組みを作る事ができれば、自ずと責任ある役職に就くことができるようになります。
日本の会社では「平均点」かもしれませんが、市場全体が伸びている中では、平均点を維持することができれば高く評価される可能性が高いです。きっと、給料の額もその評価についてくることでしょう。
自分のキャリアデザインを考えるとき、このようなメリット、デメリットを考え、自分は日本で働き続けるべきか、新興国に乗り出していくべきかを考えてみるのはいかがでしょうか?
日本で培ったハイレベルの知識と、アジアで「普通」の仕事がこなせる胆力があれば、きっと大きな仕事を成し遂げることができると思います。(森山たつを)
※新刊「セカ就! 世界で働くという選択肢」(朝日出版社刊)では、世界で働く人たちの実態をリアルな小説にまとめました。第5章は日本の超大手メーカーで仕事の先行きに疑問を感じ、「日本が揺れたあの日」をきっかけにセカ就!を目指す37歳男性のお話です。興味のある方はご一読いただけたらと思います。