国連が日本政府に過労死・過労自殺の防止措置を勧告
2013年7月10日の「リクナビNEXT」にも、26歳女性から社会復帰の方向性について相談が寄せられている。新卒で広告代理店に採用されて1年半営業を担当するも激務で体調を崩し、部署を異動したものの完治しないまま2年余りで退職を余儀なくされたという。
「過重労働」に関しては、人材サービス「インテリジェンス」が2012年7月2日、25~34歳のビジネスパーソン5000人を対象とした残業時間に関するアンケート調査の結果を発表している。
平均残業時間は月28.6時間で、調査を始めた2007年以降で最多を記録。職種別で最も多かったのが、映像クリエイターの67時間だった。広告の営業は40.5時間で11位。SPA!のランキングとは単純には比較できないが、広告代理店の営業の残業時間が平均を大きく上回っている点は共通している。
ランキング5位の「病棟勤務の看護師」やタクシー運転手(6位)、LCCの客室乗務員(7位)、トラック運転手(10位)は勤務時間が不定期で、労働時間と休憩時間の境もあいまいになりやすい。トラック運転手が長時間残業を強いられ、残業代を求めて雇用主の運送会社を提訴した例もある。
国連の社会権規約委員会は2013年5月17日付で、日本政府に対して長時間労働などが原因の過労死や過労自殺に懸念を表明、防止のための措置を強化するよう異例の勧告をした。一生懸命働いて年金を納めても、貰えるまで生きていられないような世の中では厳しい。