音源配信サイトが増加中。機器も手に取りやすくなった
ハイレゾ音源の実力を発揮させるには、パソコンに「DA(デジタル/アナログ)コンバーター」というデータ変換の機器を接続する必要がある。
かつては数十万円の機器が一般的だったが、プロ用音響機器販売のヒビノインターサウンドとiBasso Audio社が2012年に持ち運び可能な民生用商品を共同開発し、10万円を切る価格(実売8万8000円前後)で販売し始めた。
編集部でこの機器にヘッドフォンを接続して試聴したところ、確かに最近聞いたこともないほど「情報量が多い」という印象を受けた。高音の伸びと低音の深みが、CDやスマホとは格段に違う。「人間の可聴域からすれば、CDで十分」というのは、本当なのだろうかと疑問を抱いてしまった。
この感覚はスピーカーに接続すると、音が内臓を鳴らすような感覚があるので、さらにはっきりする。鼓膜が捉えきれない音域も、身体が受容しているのは間違いがない。
ハイレゾ音源を配信するサイトも増えている。オンキョーが運営する「e-onkyo music」が最も知られているが、そのほか「KRIPTON HQM STORE」「OTOTOY」「Linn Records」「HDtracks」といったハイレゾ音楽配信サイトがある。扱うジャンルはクラシックやジャズはもちろん、ロックやポップス、インディーズ音源もある。
何をやっても感覚的に満たされなくて、日々のリフレッシュが図れないと物足りなさを感じている人は、オーディオショップや家電量販店でいちど試聴してみてはいかがだろうか。