米エクスペディアが世界22の国と地域を調査したところ、有給休暇の取得率は日本が38%でダントツの最下位だったそうだ。下から2番目の韓国でさえ70%。日本人の有休消化に関する考え方が根本的に間違っているとしか思えない。
とはいえ「有給休暇が取りにくい」と感じ、上司や同僚との関係に気を配っているのは、何も日本人だけではないようだ。中堅企業で人事担当だった米女性ブロガーが、有休取得のコツを指南した記事が、ネットで多くの読者を集めている。
自分がいつ休むか決め、現実的な調整をする
米USニュース電子版は2013年5月29日、女性ブロガーのアリソン・グリーンさんの寄稿を掲載した。
彼女は中堅企業で人事業務の責任者を務めた経験を活かし、2010年に退職後は「Ask a Manager」というブログを運営。採用や解雇、休暇といった話題を取り上げ、読者の疑問に答えている。
USニュースへの寄稿では、「いかに有休を取得するか」をテーマにした。米国人も「繁忙時に有給休暇を申請するのは気が引けるかもしれない」としながら、「休みをとらず仕事から離れられないと、燃え尽きてしまう」と警告する。
彼女が「休暇を取るための重要事項」に挙げるのは、本人の「気構え」だ。「いいタイミングを見計らって」などと考えていても、「そんな時は永遠にやってきません」という。
まずは自分がいつ休みたいかを決めること。そして実際に日程を調整できるかどうかという「可能性」を踏まえ、思い悩むのではなく「調整するために何をすればよいか」を考えよと促している。
休暇申請に上司が反対したときの「対処法」も書いている。「今は一番忙しい時期じゃないか」「ほかの人も休んでいるし…」などと渋い顔をされても、ひるんではいけない。グリーンさんは、こんな言葉で直接上司にかけあうべし、と説いている。
「私、もう長らく有給休暇を消化していません。長期的に見たら持ちこたえられないと思います」
自らの権利をきちんと主張したうえで、「どうすれば私は休みをいただけるのでしょう」とたずね、上司から答えを引き出す戦術を勧めている。