社会保険労務士・野崎大輔の視点
合理的な理由であればプライバシーの侵害にならない
監視カメラを職場に導入する例は、すでに多くあります。盗難防止のために倉庫に設置したり、不正監視のために工場内に設置されたりしています。小売店でカメラを設置するのは、万引き防止だけでなく、レジや金庫で従業員が不正なことをしていないかチェックするためでもあります。合理的な理由であればプライバシーの侵害や違法行為にはつながりませんが、トイレや更衣室への設置は避けた方がいいでしょう。
不正をチェックするということは、逆にいうと「不正をしていない」ことの証明にもなります。例えばレジのお金がなくなったときに、自分ではないという証拠が残るということです。セクハラやパワハラも映ってしまうので、従業員の身を守るために活用されるという側面もあると思われます。「サボリがばれるから設置するな」というのもおかしな話ですし、何もやましいことをしていないのであれば、息が詰まるということもないはずです。