馬鹿にできない屋台ビジネス 「就職」も「起業」もしない人の選択肢

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「売上は少ないけどリスクゼロ」でもいいじゃないか

   これはベトナムの例でしたが、日本でもこの屋台のような「スモールビジネス」は見直されてもいいのではないでしょうか。

   たとえば、藤村靖之さんの「月3万円ビジネス」や、ベーコン研究所の「ゲリラ屋台」のように、元手の掛からないスモールビジネスを推奨する人は増えてきています。

   藤村さんは同名の本を出しています。月に3万円しか稼げないビジネスは、大資本が見向きもしないので競争から外れていますが、それを複数組み合わせれば、地方で余裕のある楽しい暮らしができるという提案です。

   本に書かれているのは、「顧客10人の買い物代行サービス」や「平飼いのニワトリの卵を1日20個売るビジネス」「ツリーハウスでカフェを運営」など。

   いままでの仕事のあり方は、「企業に就職するか」、もしくは「大きなリスクをとって大きく儲ける起業するか」の2つしかありませんでした。しかし3つ目の選択肢として、売上も少ないけども、失敗したときのリスクもゼロに近いビジネスをちょこちょこやるという選択肢が、今後は増えてもいいと思います。

   共通して大事なことは、支出の少ないライフスタイルにすること。私の場合、日本国内やネット上でのビジネスで収入を得て、物価の安い海外で暮らすことでクリアしています。東京で生活していては難しいかもしれません。(大石哲之)

◇参考 文中で取り上げた各種団体については、こちらを参照ください。
・月3万円ビジネス http://30000yen.biz/
・ベーコン研究所 http://minakata-science.com/
・ノマド研究所 http://nomad-ken.com/
大石哲之(おおいし・てつゆき)
作家、コンサルタント。1975年東京生まれ、慶応大学卒業後、アクセンチュアを経てネットベンチャーの創業後、現職。株式会社ティンバーラインパートナーズ代表取締役、日本デジタルマネー協会理事、ほか複数の事業に関わる。作家として「コンサル一年目に学ぶこと」「ノマド化する時代」など、著書多数。ビジネス基礎分野のほか、グローバル化と個人の関係や、デジタルマネーと社会改革などの分野で論説を書いている。ベトナム在住。ブログ「大石哲之のノマド研究所」。ツイッター @tyk97
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