時間が分断されると「仕事にならない」 プログラマーの「特殊な性癖」

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   一般に会社員とは、昼間の決まった時間にオフィスに出勤して仕事をするものである。大勢の人が同じ時間と空間を共有することで、コミュニケーションを円滑にするねらいがある。工場の製造ラインの名残りもあるのかもしれない。

   しかし、こういう仕事の仕方がかえって非効率に感じられて、早朝や深夜に仕事のピークを持っていきたがる人たちもいる。米オンラインニュース「ビジネスインサイダー」は2013年1月14日、「プログラマーが夜、仕事するのはなぜか」と題した記事を掲載している。

スケジュールを細かく刻む「経営者タイプ」と対照的

人が寝静まってからが本番。仕事のタイプを無視して一律で管理しようとする愚をおかしてはならない
人が寝静まってからが本番。仕事のタイプを無視して一律で管理しようとする愚をおかしてはならない

   複数のプログラマーに調査したところ、早朝4時から仕事に取り掛かる人や、逆に朝4時に寝床に入る人などがいたという。いずれも通常の「ビジネスアワー」ではない。

   記事では、米国の著名プログラマーであるポール・グレアム氏が2009年に発表した「メーカーズ・スケジュール」を引用。それによると「経営者タイプ」と「メーカー(創作者)タイプ」では、時間の使い方が違うのだそうだ。

   前者は企業経営者やマネジャーに多く、1日のスケジュールを1時間ごとに区切ってこなす。一方、プログラマーに多い後者のタイプには、まとまった時間が必要で、日中に会議が1件でも入ると時間が分断されて「仕事にならない」と感じ、丸1日無駄にしかねない。

   要するにプログラマーは、作業中の数時間に一切邪魔されない状態を保つ必要があり、それには日中に仕事にとりかかるのは難しいと考えている。わずらわしい「雑務」から解放された環境を手にするため、彼らは皆が寝静まっている夜遅くを選ぶ。なかには夜中に複雑な作業を完了させて、日が昇った後は単純作業を行う人もいるそうだ。

   ビジネスインサイダーの記事には、同業者と思われる読者から多くの賛同コメントが寄せられた。会社勤務のプログラマーは、こんな書き込みをしている。

「経営者がこの(記事に書かれていた)ことを理解しないから、昼間メールの返信や電話の応対に追われて30分おきに仕事が中断させられる」

   一方、日本のネットユーザーの中には「どちらにしろ残業を強いられるんだから、昼間頑張ると逆に仕事が増えるだけ。昼間は手を抜かざるを得ない」と明かす人もいた。

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