「語学研修つき就業体験」が参加者募集 豊かな日本だからできる支援策

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   先日、海外で働く事に興味を持っている方に、うってつけのプログラムが発表されました。大阪府が実施する「中小企業グローバル人材育成事業」(運営:パソナ)です。

   このプログラムでは「大阪での2ヶ月の就業訓練」「香港での2.5ヶ月の語学研修」「香港、インドネシア、タイ、インド、台湾などで3~5ヶ月の就業経験」が実施されます。

   その間、時給1080円~1550円の給与も支給されます。国内外にはお金を払って外国語を学んだり、インターンとして無給で働いたりする人がたくさんいる中で、これだけの厚遇で研修を受けられるのですから、非常に素晴らしいプログラムといえるでしょう。

海外に日本人需要がある今が狙い目

今回は7月1日開校なので、お申し込みはお早めに。ただ、今後も開催が予定されているとか
今回は7月1日開校なので、お申し込みはお早めに。ただ、今後も開催が予定されているとか

   特に海外での就業中の時給は1430円~1550円と高く、月給計算すると23~25万円程度になります。これは途上国での生活には十二分な金額であり、現地採用の若手社員よりも高い金額になります。

   また語学力に関しては、香港での語学研修がないコースならTOEIC700点程度、語学研修ありのコースであれば500点程度で応募できます。基本的には業務経験がある方を募集していますが、バイトなどの経験がある方なら採用される可能性があるとのこと。

   このプログラムを見て思ったのは、日本人は本当に恵まれているんだなということです。もちろん他の先進国や途上国でも、奨学金のような形でこのようなチャンスは提供されているとは思います。

   しかし、これほど高い待遇でありながら、説明会の参加人数を見ると、それほど競争倍率が高くなっていないようです。これは残念でもありすごいことでもありますが、現在の日本がとても豊かなために、わざわざ海外に出る必要を感じない人が多いことを表しています。

   これは海外就職も言えることで、一時より衰えたとはいえ日本の国力が依然として高いために、アジア各国に日本人の需要がそれなりにあるということです。今後は海外に成長市場が移る可能性を考えると、海外に出る日本人の数が少なく、かつ日本人が有利な条件で就職ができる今が、海外で体験を積むのに狙い目の時期ではないかと思います。

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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