臨床心理士・尾崎健一の視点
怪しかったら採用面接を「朝イチ」に設定してみる
不健康な社員を採用して無理に働かせない方法のひとつとして、朝一番に採用面接を設定することでスクリーニングを行うことがあります。一般的にうつ病などの精神疾患者は、朝が弱いものです。症状自体が詳しく分かるかどうかは別として、朝の面接時に負担感があらわれているようであれば、理由を尋ねてみるといいと思います。もしかすると二日酔いかもしれませんが、その場合にはアルコール依存とかセルフコントロール能力に問題があるのかもしれません。
一方で、精神疾患の経験者でも働ける職場づくりをすることも検討に入れておく必要があります。どんなきっかけで社員がメンタルヘルス不全になるかも分かりませんし、将来的に精神障害者の雇用義務を課す法改正がある可能性も高いです。コミュニケーションがよく助け合いが行われる環境は、メンタルヘルス不全の発生を抑制しますし、健康な人にとっても働きやすい職場づくりにつながります。