無理がたたって体調を崩し、復帰が遅れることも
40代女性のBさんも手術は成功したが、再発する確率が高いがんなので、野菜ジュースを飲んだり動物性食品を制限したりして、食生活の見直しにつとめている。
もともと専業主婦だったので家事は疲れない範囲にとどめ、重いものは休日に家族と一緒のときに購入するなど、家族にもできるだけ協力してもらっている。
自分の希望通りにならないこともあるが、まずは「自分が病み上がりで無理のきかない体であること」を周囲に説明して「できる範囲で手伝ってもらう」ことが大切だ。病を患って心身ともにしんどいときには、周囲に甘えることも選択肢のひとつになる。
治療によって、数週間以上寝たきりの入院生活を過ごすと、筋力が落ちて体力が低下し、退院直後は、家の中を歩くだけで息があがってしまったという経験談をよく耳にする。
治療が長くかかった人ほど、できるだけ早く社会復帰しようと無理をしがちだが、無理が負担となって体調を崩し、社会復帰が遅れてしまうこともある。焦る気持ちを抑えて、体力と気力が回復するまでは無理をしないで過ごすことが大切だ。
主治医と治療後の復帰スケジュールを相談しながら、無理のないペースでの社会復帰を心がけることが大切だ。