就職先選びに「平均勤続年数」なんて意味がないわけ

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「ヒラでもいいから定年」は大企業では叶えられない

   少なくとも、自分がある程度のスキルや報酬を手にしたいと考える人材にとって、こういう職場に定年まで在籍するメリットはないはず。これが「筆者が平均勤続年数なんて意味がない」と考える理由である。

   では何で会社を選ぶべきかと言えば、ずばり「そこでどういったキャリアが身につけられるか」という点だ(30代なら単年度あたりの年収でもいいだろう)。ただ、恐らくこういう疑問を抱く人もいるはずだ。

「ヒラでも何でも、定年まで雇ってくれればそれでいい。そういう人にとって平均勤続年数は今でも重要な指標では?」

   残念ながらそういう低モチベーションな人は、平均勤続年数を公開しているような大企業にはまず相手にされないので、やっぱりこの指標は使いものにはならないだろう。(城繁幸)

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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