「ヒラでもいいから定年」は大企業では叶えられない
少なくとも、自分がある程度のスキルや報酬を手にしたいと考える人材にとって、こういう職場に定年まで在籍するメリットはないはず。これが「筆者が平均勤続年数なんて意味がない」と考える理由である。
では何で会社を選ぶべきかと言えば、ずばり「そこでどういったキャリアが身につけられるか」という点だ(30代なら単年度あたりの年収でもいいだろう)。ただ、恐らくこういう疑問を抱く人もいるはずだ。
「ヒラでも何でも、定年まで雇ってくれればそれでいい。そういう人にとって平均勤続年数は今でも重要な指標では?」
残念ながらそういう低モチベーションな人は、平均勤続年数を公開しているような大企業にはまず相手にされないので、やっぱりこの指標は使いものにはならないだろう。(城繁幸)