中国・広州交易会には「日本の会社で雇われる」以外の生き方が転がっている

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日本人の貿易商「ここに来ればいつでもやり直せる」

   今、多くの日本人は、自分の人生の先行きに不安を感じていると思います。その理由のひとつは、「日本で会社に勤める」ことしかお金を稼ぐ方法はない、と信じてしまっているからではないでしょうか。

   本連載では「海外で働く」という選択肢を紹介していますが、それ以外にもお金を稼ぐ方法はたくさんあります。広州交易会では「生産地で安くモノを買い、自分のホームタウンで高く売る」という、原始的でシンプルな商売の種が無数に転がっています。

   広州交易会で日本で成功しそうな条件に該当する製品を探して輸入し、ネット通販で販売をしている人たちは日本人にも結構います。彼らは「日本で会社に勤める」以外の稼ぎ方を知っています。今回同行した貿易商の方も、

「自分は、今やっている事業が全部潰れても、広州交易会に来て売る物を探せば、いつでもやりなおせると思っている。コンビニで深夜バイトして20万稼いで、ここに来ればいつでも復活できるという確信があるから、あまり怖い物はないですね」

と楽観的に言っていました。

   広州交易会は毎年春と秋に開催されており、開催回数はすでに110回を超えています。普通のサラリーマンも、一度このような場に来てみて、シンプルなビジネスの可能性を身体で感じてみるといいと思います。

   会社が潰れてもクビになっても、自己都合退職しても、こんな商売をやれば生きていけるなという見込みがあるだけで、人生は何倍も楽しくなると思います。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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