加工写真に「どれひとつとして同じものはない」
このキャンペーンには、ツイッターで若い男性と思われる人たちから、自虐的ながらも歓迎するコメントが溢れた。
「あ、ありがたい…」
「すごくいいと思うww」
「わろたwおれに必要なのはこんなサービスだったのかw」
伊藤氏によると、同社の目論みが当たったようだ。というのも、今回のプロモーション対象は「30~40代の日常生活で疲れや心の渇きを感じている男性」をターゲットとした新商品「カルピスオアシス」だからである。
これまでカルピスといえば、「さわやか」「青春」「家族」といったイメージが強かった。しかし今回のキャンペーンによって、「これまでの弊社の商品とは異なるイメージを持っていただくことができた」という。新商品の認知向上に与えたインパクトとしては十分と評価しているとのことだ。
参加者の手元に戻ってきた画像には、どれひとつとして同じものはない。それを聞いて、筆者に罪悪感がこみ上げてきた。
「自分がこのキャンペーンに参加したことで、画像を加工するグラフィックデザイナーの連休を奪うことに加担してしまったのではないか」――。なんせ彼らは連休中、2000もの画像をひたすら加工していたのだから。(岡徳之)