臨床心理士・尾崎健一の視点
社会人の自覚を持ち自分で考える。過剰規制は不要では
確かに「ファッションは個人の自由」ではありますが、仕事をする上では周囲への配慮が必要で、顧客や派遣先次第の部分もあると研修で理解してもらうことが大事です。人にはいろいろな考え方があり、自分が他人に合わせなければいけない場合もある、という基本的なスタンスを理解することが社会人として重要であり、学生との違いです。
思い起こせば「ピアスはいいのか」「茶髪はいいのか」という議論も、時代の変化によって許容範囲がだいぶ変わりました。営業や事務など職種によっても、問題となる基準は変わります。ファッションは時代で大きく変わるので、いくらガイドラインでカバーしようと思ってもイタチごっこになってしまいます。必ず守るべき部分をのぞいては、ルール化を諦めて自分で考えてもらっていいのではないでしょうか。研修では「いま求められる常識は何か」について、出席者で意見交換を行った方が実効性が高いと思います。