パソコンや携帯電話、タブレット端末はここ数年で目覚ましい進化を遂げた。もっとも印象的なのはスマートフォンで、従来の携帯電話とは比べ物にならないくらいの多機能化が実現した
多機能化の流れはこれで終わらず、今後はテレビ市場にも普及すると考えられている。実際、いくつかの企業からは「スマートテレビ」と呼ばれる新商品がすでに登場した。
テレビに付加される新たな機能とは?
まず、スマートテレビとは一体何なのか。それについては、2012年6月に総務省が策定した「スマートテレビの推進に向けた基本戦略」を参考にしたい。これは、国家としてスマートテレビの普及に力を入れると明言したものであるが、そのなかに、スマートテレビが必要とする基本機能が3つ定められている。
1つ目は「放送・ウェブ連携」。テレビとインターネットを接続させることによって、たとえばインターネットの動画サイトなどを閲覧できるようになる。もちろん、従来よりも視聴可能なコンテンツが大幅に増える。
そのウェブ連携と関連しているのが、2つ目の「多様なアプリケーション・コンテンツの提供」。スマートテレビでは、テレビ番組を視聴するほかに、音楽コンテンツやSNSを楽しめるようになる。特に期待されるのがSNSで、マルチ画面により番組を見ながら友人とテレビ上でやり取りしたり、視聴者の情報を元に番組を作ったりということが可能になる。
3つ目に挙げられているのは「端末間連携」。これは、OSやメーカーに関わらず、パソコンやスマートフォン、タブレット端末などの様々なアイテムと接続できるということ。たとえばタブレット端末でダウンロードした映像をテレビで見たり、その反対にテレビで録画した番組を転送したり。あるいはスマートフォンでテレビを操作するなど、色々な形が想定される。
既存のテレビ製品が一般化・大衆化した今、テレビ市場を賑わす新たなアイテムとして、スマートテレビにかけられている期待は大きい。