社会保険労務士・野崎大輔の視点
経営的視点から「その仕事は不要」と指摘してあげる
「人を増やせばいい」という意見もあるかもしれませんが、雇用の流動化が進んでいない日本では人件費のロスが出ないよう、通常時の業務量にあわせてギリギリの人員で回している会社がほとんどです。そして、繁忙期には残業をして乗り切るというのが定番ではないかと思います。残業時間を一律に削減するのではなく、繁忙期だけは派遣スタッフなど臨時的な労働力を使うか、もしくは労働時間の上限を特別扱いにすることを許可すべきです。
とはいえ、業務にムダがある状態のままで残業をさせても、残業代のムダになります。会社の収益に貢献しない業務は、売上は多少減っても削るべきです。儲からない取引先との仕事も、経営的な視点で判断しないと担当者レベルではなかなか切りにくいものです。過剰サービスに顧客が慣れてしまい、コスト割れしているような仕事も「その顧客とは切れても仕方がない」というスタンスを上司が示して、優良顧客との業務に絞り込ませることも必要です。