重要なのは「組み合わせ」。難易度だけ高くても無意味
スキーのインストラクターになるためには、最低でもスキー検定2級、できれば1級以上が必要です。TOEICでいうところの800点以上をとるくらいの練習が必要になるので、決して簡単ではありませんが、懸命に練習をすれば多くの人が到達できます。
中国語も非常に難しい言語ですので、簡単に身につけることはできませんが、中国人のスキー初心者に指導するにはそれほど複雑な表現も必要にはなりません。それぞれは中くらいのレベルでも、それを組み合わせることで希少人材になるのです。
ここで大切なのは、何と何を組み合わせるかということ。「簿記3級」や「TOEIC600点」では、簡単すぎて参入者が多すぎます。また、いくら難易度が高くても「スキー検定1級」と「漢字検定1級」では相乗効果がなく意味がありません。
それなりのレベルで、相乗効果があるスキルの組み合わせを見つけること。これが今後の世界をサバイブしていくためのひとつの方法なのです。
すでに社会人として5年ほど働いている人は、何らかの分野で「簡単には達することのできないスキル」をお持ちだと思います。しかしそれ単独では弱かったり、将来的に陳腐化したりすることもあるでしょう。
ならば将来の事を考え、「いまのスキルに何を組み合わせると、他の人に仕事を奪われない人材になればよいのか」。そんなことを考えてみてはいかがでしょうか。(森山たつを)