がん患者とソーシャルメディア 広がる「励まし」の構造とは

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がん患者向けソーシャルメディアサイトも登場

   フェイスブックなどの中でがん患者が交流する一方、がん患者向けに作られた独自のソーシャルメディアも海外を中心に増えてきている。

   アメリカで生まれたSNS「I Had Cancer 」は、がん患者や治療者、そして患者の家族・友人が登録できるサイトで、会員たちは入会時に作ったプロフィールを元に、自分の体験や情報を共有し合う。がんの種類や発病年齢などで検索可能なため、自分と似た経験のある患者を容易に見つけられる。

    さらに、世代というくくりを設けたサイトもあり、たとえば「Stupid Cancer」 は40代未満のがん患者を支援。また、女性特有のがん専門サイト「Breast Friends 」や、結腸がんに絞った「The Colon Club」 など、海外におけるがん患者向けのソーシャルメディアは多様な広がりを見せている。

   日本でもこの動きが出てきており、「ディペックス・ジャパン」では、おもに乳がんや前立腺がんを体験した人にインタビュー。その時の迷いや葛藤、苦しみなどを語ったインタビュー動画を公開している。このような“がん専門”のソーシャルメディアは、医療の専門家がサイト運営をバックアップしていることも多く、より信頼できる情報を得やすいメリットがある。

   また、近年、がん予防の啓発にもソーシャルメディアが利用されている。GEヘルスケアでは2011年、Twitterを使った「Get Fit」キャンペーン を実施。がんの発病リスクを減らすと思われる健康法を、世界各国から“つぶやき”で募集するなどして、人々のがん予防への意識を高めることを狙っている。

   今後も、ソーシャルメディアは様々な形でがんに関わっていくことが予想される。メディアを提供する側も、利用する側も上手に利用していけば、ソーシャルメディアは患者の孤独や不安を軽減する貴重なツールになるはずだ。(有井太郎)

アメリカンホーム保険が、がん経験者が抱える「従来のがん保険に入れない」という悩みに応えるため、開発したがん保険。過去2年以内にがんで入院・手術をせず、健康状態に関して一定条件を満たしていれば、お申込みいただけます。※告知いただいた内容によってはご加入いただけない場合があります。
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