「濃い味」「辛味」ブームの次は? 2013年は「苦味」が市場を席巻

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「苦味」が流行する背景は?

   このように、味の流行や嗜好は、生活スタイルの変化や社会問題に起因していることが多いようだ。たとえば「濃い味」がトレンドになったのも、咀嚼(そしゃく)回数の減少が一因と考えられている。あまり噛まなくても、少ない時間でその味わいを体感できる「濃い味」が受け入れられたというわけだ。

   さらに現在、本格派の味を追求する商品は「濃い味」から「コク」へと味わいが進化しており、短い周期で見た人気商品は「苦味」、長い視点で見た定番商品は「濃い味」から「コク」へ変化するというのが、市場の流れだ。

   なお、「苦味」の流行が予測される要因として、社会人こそが味のトレンドを作り出す中心的存在であることが挙げられる。

「過去の飲食に関するマーケティングを見てみると、じっくりと時間をかけて買う物よりも、短い時間で判断し買う物が流行を作る傾向にあります。具体的に言えば、料理の食材より飲料やお菓子などの軽食、スーパーでの購入よりコンビニでの購入ですね。これらは社会人の占める割合が高いですし、そもそも、時間に追われがちな社会人の購買行動自体が短時間であるため、味のトレンドを作るきっかけとなることが多いのです」(味香り戦略研究所・菅氏)

   今後はますます「苦味の日常化」が進むとのこと。コンビニなどには苦味を売りにした商品が増えてくるかもしれない。 (有井太郎)

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