リクルートが提唱する「試職」 入社後の「不適応」減少に期待

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実習参加者が「面接辞退」しても会社は気にしない

   雇用のミスマッチを回避するため、欧米では学生が「インターンシップ」を経て入社することが広く行われている。入社を前提として数か月にわたって職場の一員として実務を手伝い、仕事が自分の適性にあっているかどうか確認できる。企業側も学生の働く能力を確認できるので、ミスマッチが起こりにくい。

   しかし日本では経団連の「倫理憲章」により、インターンシップを採用選考活動と切り分けて行うことが求められている。青田買い防止の目的とはいえ、ミスマッチを回避できる機会を設けられないのは残念だ。

   しかし就活解禁後に、採用活動の一環として「試職」をすることは、なんら制限されていない。むしろ仕事の内容を全く知らない学生が、何もかも会社任せで入社してくること自体、問題あるやり方ではなかったか。

   ただし、クルマの試乗と同様に、「試職」をすれば「やっぱりやめた」と言い出す学生が出るのは当然。農業法人の日野洋蘭園は、書類選考と最終面接の間に「仕事実習」を行っているが、実習参加者から面接を辞退する学生が現れたという。「仕事を体験してみて、イメージした仕事と違った」というのが理由だ。

   しかし、会社としては辞退者が出たことを問題視していない。すでに入社した社員からは「(実習で)仕事の流れを理解して入社したので、1年経っても(事前期待との)ギャップはない」という声も上がっている。仕事を十分理解して入社すれば、社員も会社もハッピーになるということだろう。

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