グローバル展開を推し進める企業は、国籍を問わずに優秀な人材を集めようと腐心している。文化や顧客ニーズの違いを踏まえながら、世界中の市場に攻勢をかけ、競争に打ち勝とうとしているからだ。
スポーツブランドの「アディダス」も、そんな企業のひとつ。先日、ドイツのバイエルン州ヘルツォーゲンアウラハにあるグローバル本社での採用募集を目的として、特設サイト「MAKE YOUR MOVE(行動を起こそう!)」を開設した。
社員向けイベントにメッシやベッカムが登場
サイトによると、「WORLD of Sports」と呼ばれる本社では、休憩時間や終業後に社員が敷地内でスポーツを楽しむことができるという。
バスケットやテニスから、ビーチバレーまで。空き時間にスーツからユニフォームに着替え好きなスポーツをすることで、気分をリフレッシュできるし、社員同士で親睦を深めることもできそうだ。
アディダスがスポンサードするアスリートたちと対面できる、社員向けのプレミアムイベントも開催されるという。サッカーのメッシやベッカム、オールブラックスの愛称で知られるラグビー・ニュージーランド代表など。スポーツ好きのビジネスマンなら誰しも憧れる職場環境だ。
ただし、ドイツで働くということは、ほとんどの外国人にとって移住を伴うことになる。結婚して子どもがいながらにして、海外転職に挑戦するビジネスパーソンもいるだろう。住む国を変えるとなると、職場だけでなく現地の風土や制度、インフラについても熟知し適応しなければならない。
アディダスの採用特設サイトがユニークなのは、そんな海外からの転職希望者に対して、社員が暮らすことになる住環境の紹介に力を入れていることだ。
「GERMANY(ドイツ)」というコーナーでは、ソーセージや地ビールなどの地元料理、親切でコミュニティーを大切にする人柄、豊かな自然、英語にも精通するドイツ人の語彙力を伝えている。紹介文では「皆さんご存知の通り、ドイツは訪れるのにとても素晴らしい場所。でも、住む場所としてはもっと素晴らしい」と語っている。