国内で受注ゼロの営業マン 海外アジアで数十件の受注に成功

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若いうちに「上りエスカレーター」で自信をつけよう

   彼はたまたま海外の働き方が合っていたのかもしれないし、そもそも彼の会社の製品が売れ筋で、それに乗っただけかもしれません。しかし重要なことは、彼は運よく上りのエスカレーターに乗ることができ、そこで仕事をする中で、営業マンとしてのスキルと自信を身につけたということです。

   今までは日本市場全体が上りエスカレーターで、先輩のサポートの下で真面目にやっていれば、自然と成長できる環境にあったのではないかと思います。私自身も、ちょうどITバブルの上りエスカレーターの恩恵を受けました。

   日本国内で低成長になった今、若いうちに「アジアの好景気」という上りエスカレーターに乗って、成功体験を身につけてみるのも一つの選択肢かもしれません。

   もちろん、アジアに来れば誰もが上に登れるわけではないし、日本とは違った苦労もあります。会社・先輩からの手厚いサポートも日本ほど受けられないかもしれません。

   そんなリスクを考えつつ、若いうちに自分の身をどこに置くのか、どこで挑戦するのか、いちど落ち着いて考えてみてはいかがでしょうか。日本人が途上国の人たちより有利なのは、どのエスカレーターに乗るのか選択肢が多いことなのですから。(森山たつを)

森山たつを
海外就職研究家。米系IT企業に7年、日系大手製造業に2年勤務後、ビジネスクラスで1年間世界一周の旅に出る。帰国して日系IT企業で2年勤務後、アジア7か国で就職活動をした経験から「アジア海外就職」を多くの人と伝えている。著書に「アジア転職読本」(翔泳社)「はじめてのアジア海外就職」(さんこう社)がある。また、電子書籍「ビジネスクラスのバックパッカー もりぞお世界一周紀行」を連続刊行中。ツイッター @mota2008Google+、ブログ「もりぞお海外研究所
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