民主党が「党改革創生案」なるものを準備中らしい。
恐らく、「マニフェストが全然ダメでした」とか「党内で派閥争いばっかりやってました」といった反省点と、ではこれからどうしていくかというビジョンの、二本立てになるはずだ。反省は好きにやってくれればいいが、後者のビジョンについては思うところもあるので整理しておこう。
「自分たちが昔やろうとしていたこと」を思い出せ
話を4年前の衆院選に戻そう。あの時、なぜ自民党は大敗し、民主党が躍進したのか。理由は簡単で、麻生政権がバラマキと既得権重視という従来の自民党路線への回帰を鮮明にしたためだ。
では、なぜその民主党が昨年末の衆院選で大敗したのか。民主党が一向に改革を前進させず、むしろ規制強化で既得権重視の姿勢を見せたからだ。
多くの人は覚えていないと思うが、実は民主党というのは、元々は構造改革を掲げ、郵政民営化を持論とする政党だった。彼らが小泉政権の支持層から一定の支持を集めたのはそういう背景がある。
ただ、その後の3年間で、彼らは改革姿勢を十分に示すことが出来ず、くわえて維新、みんなの党という強力なライバルが台頭してきた。これが、民主党がいま死にかかっている理由である。
もっとも、民主に復活の芽がないかと言えば、そうでもない。有名な話だが、自民党の09年選挙時の比例得票率と12年選挙時のそれは、実はほとんど変わっていない。つまり、自民が民主を叩き潰したというより、民主が足を踏み外して勝手に転げ落ちていったというべきで、実は自民党も4年前と比べて高みに登っているわけではない。(比例得票率は自民党が26.73%(09年)→27.62%(12年)、民主党が42.41%(09年)→16.0%(12年)。)
今からでも遅くはないから、自分たちが昔やろうとしていたこと、これからやるべきことを整理すれば(時間はかかるだろうが)、筆者は民主党の復活は十分あり得る話だと考えている。