健康保険が適用されない「先進医療」を保障に含める商品も
「医療の進歩」で目につくのは、医療機関の設備充実や技術の進歩によって、短い期間で退院できるケースが増えたことだ。これを受けて、最近の医療保険では、必要な保障に細かく対応する変化が見られる。
10年前は入院給付金の対象は「2日以上の入院」からだったが、前出の「医療保険CURE(キュア)」は「日帰り入院」にも対応してくれる。顧客にとってはかなりありがたい変化だ。1入院あたりの支払限度日数が以前より短くなっている一方で、通算の支払限度日数が増えている。
健康保険が適用されない「先進医療」には、10年前には給付金が出なかったが、最新の商品では通算で1,000万円程度が給付される。以前は治療方法がなかった病気に新たな治療方法が開発されたことで、保障対象となる場合もあるだろう。
加えて、高齢者の入院が多くなっていることを反映して、契約可能年齢の上限も70歳から75歳に伸びている。いずれも、医療技術の発達を受けて顧客ニーズが変化し、保険会社が対応を迫られた結果である。
競争が激化している生保業界では、顧客ニーズをいかに取り込むかが勝負の分かれ目となっている。保険商品の見直し機会が来たときは、面倒がらずに同じ会社や他社で開発した新しい保険商品をチェックしなおした方がよさそうだ。保険料を下げつつ、自分にピッタリ合った保障内容の保険が出ているかもしれない。