「超安定の大手生保」は、人気の就職先に本当にふさわしいのか

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「ビジネスのしくみの違い」を理解することが重要

   ある新興生保の関係者は、大手生保が提供する商品の限界を指摘する。

「お客さまには、複数会社の商品をニーズに応じて組み合わせることが望ましいはずです。しかし大手の営業社員は、自社の商品しか販売できない。これでは、お客さまのためにならないのではないでしょうか」

   とはいえ就職先として、新興生保が大手生保より勝っているかというと、そこまでは言えないだろう。新興生保は貯蓄性商品の多い大手に比べると、割安な保障性商品が多いこともあり、1件あたりの売り上げは小さく、現状では新規獲得コストが利益を圧迫している面もある。

   保険料等収入も、大手生保には遠く及ばない。アフラックは1兆7535億円、メットライフアリコは1兆5721億円。国内独立系で新契約件数トップのオリックス生命でも1181億円にとどまっている。

   結論としては、「保険に入るなら新契約の多い新興生保、就職するなら大手生保」ということになるだろうか。ただし、大手が過去の「遺産」に頼っていることに不安を感じたり、過去のしがらみの多い企業体質が合わない人もいるかもしれない。

   一方、売り上げは小さくても、顧客に喜ばれる商品開発をしたいとか、新しい挑戦をしたい人にとっては、新興生保の方が合っている可能性もある。いずれの場合でも、自分の性格とともに、各社のビジネスのしくみの違いを理解しておかないと、入社してみて「想像とぜんぜん違った」とガッカリすることになりかねない。

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