髪を引っ張る、胸ぐら掴む、物を投げつける… パワハラ被害の経験者は4人に1人

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「能力不足を他責にする」と嘆く企業も

   会社がパワハラを訴える従業員を警戒する背景には、パワハラを訴える従業員への不信感があるとみられる。自由記述の中には、次のような意見があった。

「軟弱な若者が増えた」(製造業)
「能力不足を他責にする」(情報通信)
「パワハラを楯に要求を押し通す(実際にある)」(運輸)
「相談者の認識誤りや過剰反応」(インフラ)
「遅刻、さぼりなどの指導に応じない若者が増えた」(卸・小売)

   確かに、従業員が訴える「パワハラと感じた行為(会社に相談しなかった場合)」の中にも、会社が判断に迷いそうなものが含まれている。

「何かにつけて業務命令と言う」(20代女性)
「意見を押し付ける」(30代女性)
「ちゃんと仕事を教えてくれない」(40代女性)
「図面を何度も修正させられた」(30代男性)

   社員は給与と引き換えに、上司の業務命令に従うものだが、それを「押し付けられた」と反発されては、会社側としては首を傾げたくもなるだろう。

   一方で、上司と部下との間で最も認識のズレが大きいのは「感情的に怒る」ことに対する評価のようだ。上司は仕事における責任と権限が重いだけなのに、人間的に偉いと勘違いすると、部下に礼を失することを平気でするようになるのではないか。

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