社員を採用するとき、社長は自分の「バイアス」に自覚的になるべきだ

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自分は肩書きに惑わされがちだ、と言い聞かせる

   中小企業が中途採用をする場合、会社は学歴や前職までの経歴と相場をベースに、年俸を決めることが多いでしょう。そして「年収が○万円だったら、これくらいはできて当然」と勝手に期待を高めてしまいます。

   ですから、それに見合わなかったときの「がっかり感」は、新卒採用に比べてはるかに大きい。経営者の後悔は、どうしても大きくなります。

   未経験者や新卒であれば、「10人採って5人育てばいいや」くらいに思うかもしれません。しかし財務部長なら「中途で2人雇ってどちらかできればいいや」と思うほど余裕のある会社などあるはずもない。

   今は景気の厳しい時代。特に中小企業では少数精鋭が基本ですから、間違った人材採用は相当に痛いはずです。

   まずは「事業意欲の高い経営者は、人を前倒しで採用したがるものだ」「経営者というものは、一流企業の卒業生や大手企業出身の中途採用に過剰な期待をかけてしまいがちだ」というバイアス(認知の偏り)があることを、きちんと自覚しておくことが重要だと思います。(高城幸司)

高城幸司(たかぎ・こうじ)
1964年生まれ。リクルートに入社し、通信・ネット関連の営業で6年間トップセールス賞を受賞。その後、日本初の独立起業専門誌「アントレ」を創刊、編集長を務める。2005年に「マネジメント強化を支援する企業」セレブレインの代表取締役社長に就任。近著に『ダメ部下を再生させる上司の技術』(マガジンハウス)、『稼げる人、稼げない人』(PHP新書)。
「高城幸司の社長ブログ」
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