スマホでアパレル販売が活性化? ねらいは高単価の「コーデ買い」

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今どきの「話題性あるプロモーション」ならアプリ

   そういうわけで、ネットビジネスにチャレンジすることにしたAさん。商社時代の人脈で、中国や東南アジアの工場はもちろん、若くて優秀なデザイナーやパタンナーとも人脈を持っています。

   むろん、工場とはネットでやり取りしますから、売れ筋の商品やカラーを、売れ行きを確かめつつ、小ロットずつ発注することもできます。

「ムダな在庫を抱えるリスクも軽減でき、しかもまとめ買いをしてくれる可能性が高い。となると、ネット通販は僕らにとっては非常に魅力的な方法なんです」

   とはいえ、すでに先行するショップも数多く、有名ブランドが参加するショッピングモールとも対抗しなくてはなりません。そこで、スマートフォンやタブレットで「コーデ買い」をする層に向けて、話題性のあるプロモーションをしたい、と。

   では、どんなアプリが欲しいのでしょう?

「そうですね、ほかにないゲーム性や遊び心があって、購買によってポイントがついたり、アイテムを入手できるような仕掛けもあり、メディアでも話題になるような…」

   うーんと、もの凄くハードルが高いですね。今年話題になった『漫画カメラ』並みのものじゃないと、もはや誰もビックリしてくれません。それに、漫画カメラとて、すでに消費されつつあるような、そんな感じすらある世の中です。

   それなら、いま流行り(?)のステマの方が安くつくのでは…なんて思ったり(笑)。もちろん、当方に革新的なアイデアがあるはずもなく、とりあえず人を紹介してお茶を濁しておきました。

   それはともかく、スマートフォンとタブレットの普及が、イーコマースを再び活性化していくことは間違いなさそうですね。(井上トシユキ)

井上トシユキ
1964年、京都市出身。同志社大学文学部卒業(1989)。会社員を経て、1998年よりジャーナリスト、ライター。東海テレビ「ぴーかんテレビ」金曜日コメンテーター。著書は「カネと野望のインターネット10年史 IT革命の裏を紐解く」(扶桑社新書)、「2ちゃんねる宣言 挑発するメディア」(文藝春秋)など。
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