テレ朝ドラマ「ドクターX」がうけるワケ

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「年長者を養うためにコキ使われるのはバカバカしい」

   実は筆者の知人にも、数年前に大学病院を飛び出してフリーとして活躍する医師がいる。労働市場を通じてスキルを売ることで、氏の年収は勤務医時代の3倍にもなったそうだ。以下は氏の言葉だ。

「能力や意欲の低い人間、年功序列の名誉職にふんぞり返っている年長者を養うためにコキ使われるのはバカバカしい。またそんな身分のために、意味のない雑用までやらされるのもバカバカしい。優秀者は組織を飛び出して、組織と対等な関係で再契約した方がいい」

   労働市場の流動化というと、なんだかハードルが高そうだと感じている人も多そうだが、実はイニシアチブを握っているのは(優秀な)労働者の側である。

   彼らが「生産性に応じた賃金を寄こせ」と公然と要求し始めた時、古い秩序は音を立てて崩壊するだろう。個人的には「ドクターX」がそこまでやってくれるかどうかに注目している。(城繁幸)

人事コンサルティング「Joe's Labo」代表。1973年生まれ。東京大学法学部卒業後、富士通入社。2004年独立。人事制度、採用等の各種雇用問題において、「若者の視点」を取り入れたユニークな意見を各種経済誌やメディアで発信し続けている。06年に出版した『若者はなぜ3年で辞めるのか?』は2、30代ビジネスパーソンの強い支持を受け、40万部を超えるベストセラーに。08年発売の続編『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか-アウトサイダーの時代』も15万部を越えるヒット。ブログ:Joe's Labo
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