仕事選びで重要なのは「好き嫌いより適性」――村上アシシの「ガチノマド」5箇条(4)

富士フイルムが開発した糖の吸収を抑えるサプリが500円+税で

「チームを献身的に支える」スタンスを守りたい

   サッカー関係の仕事に就けば、サッカーを楽しみつつ、同時にお金も稼ぐことができて一石二鳥と思われるかもしれませんが、現実はそんなに甘くはありません。仕事においては当然ながら「お金を稼ぐ」ことを優先する場面が出てきます。

   例えば、いま僕はAFC U-19選手権のサッカー日本代表を応援するために、アラブ首長国連邦(UAE)に来ているのですが、クウェート戦に1-0で勝利した後、僕らサポーターは現地在住の日本人たちと一緒にインド料理屋さんで祝勝会をしました。

   そのときジャーナリストの方々は、試合結果を日本のサッカーファンに伝えるために、原稿の執筆に取り掛かっています。僕にとってサッカー観戦は、仲間と一緒に祝杯をあげるのとセットなので、試合後すぐに仕事に取り掛かるのは困難です。

   また、僕も観戦ブログは書きますが、客観的な視点でサッカー記事を書く適性を欠いています。それだけに、海外の動向を迅速、的確に報道する仕事に携わる方々には敬意を抱いています。

   それに、お金稼ぎを目的のひとつにすると、サポーターとして最も大事な「自分が応援するチームを献身的に支える」というスタンスを見失うおそれがあります。あくまで僕はチームをサポートするためにサッカーを追いかけているわけで、その部分はブレたくないです。

   出版やメディア出演などで一部お金はもらっていますが、本業と比べれば雀の涙。旅の経費込みでの黒字化なんて目指すつもりは毛頭ないです。好きなことを仕事にしていたはずが様々な制約に追われて、いつしかつまらなくなっていた――。これが最も不幸なパターンではないでしょうか。(村上アシシ)

サッカー日本代表が出場する国際大会に毎年参加するコアサポーター(写真左)。本名、村上敦伺(あつし)。1977年生まれ、札幌市出身。職業はフリーランスの経営コンサルタント。元同僚の四方健太郎(写真右)とともにサッカー南アW杯出場32か国を2年間かけて訪問し、『世界一蹴の旅』(双葉社刊)を上梓。「半年仕事・半年旅人」のライフスタイルを2006年から継続中。ツイッター @4JPN
姉妹サイト