社長に「ベランダで吸って」と頼んでクビになったが…
外野から「上の者が身をもって範を示せ」と批判されているベイスターズの喫煙選手だが、新人社員が社長のタバコの吸い方に注文を出してクビになった事件もあった。
保険代理店に入社したAさんは、会社で働き出してから体調を崩すようになった。症状は、セキや頭痛、吐き気など。原因は、社長が事務所内で吸うタバコだった。Aさんが、
「ベランダで吸ってもらえますか?」
と頼んだところ、社長の逆鱗に触れたようだ。社長はこの要望を聞き入れず、逆にAさんに退職を求めたという。Aさんが拒否すると、こんどは試用期間後の本採用を拒んだ。
これに不満を抱いたAさんは会社を相手取り、解雇不当を訴える裁判を起こしてこのほど勝訴が確定した。ネット上では「社長に文句言うとか立場を理解したコミュニケーション能力に欠けている」とAさんを批判する声もあるが、もはや主流派ではない。
それにしても、社員の健康を犠牲にしても止められなかったとは、社長のタバコはよほど習慣化していたのだろう。ベイスターズでも単純に禁煙を進めるのではなく、
「1軍に上がったらタバコ吸い放題」
「Aクラス入りで禁煙解除」
と逆にエサすれば、モチベーション向上につながるかもしれない。(山下真史)