希望に目を輝かせる人にモノを提供する仕事がある
給料の増加傾向は、今もなお勢いを増しています。今まで手が届かなかったものが、どんどん手の届く所に近づいてきている実感があります。毎年毎年上がる給料が、その距離をどんどん縮めているわけです。
今、ジャカルタの日系企業で働くということは、このように希望に目を輝かしている人たちや、そんな人たちのざわめきが渦巻く街に、モノやサービスを提供して彼らを喜ばせる仕事をするということです。
この高揚感が消費活動にも繋がっていることは、小売店で強く感じます。外国人やセレブ向けの超高級ショッピングモール「グランド・インドネシア」には、大金持ちのマダムがお手伝いさんを何人も引き連れて、ブランドショップをはしごしています。
高級ショッピングモール「プラザ・スナヤン」では、アウディの高級車が並んでおり、現地のインドネシア人で賑わう「プラザ・ブロックM」の1階にも、スズキやホンダ、トヨタの車が並んでいます。
すでに「道の面積よりもクルマの面積の方が大きい」と言われ、ビジネスアワーの8割が渋滞中といわれるジャカルタに、これ以上車を増やしてどうするのかと私などは考えてしまうのですが、「欲しいものは欲しいんだ!」という現地の人たちの情熱は止めようがありません。(森山たつを)