社会保険労務士・野崎大輔の視点
通学が認められていても、業務命令には従わざるを得ない
会社が大学院への通学を認めていたとしても、会社に雇用されている限り、業務命令には従う必要があります。どうしても従えない場合には会社の言うとおり、一時的に休職したり、雇用契約を変更したりする必要があるでしょう。業務委託契約とは、仕事の成果物や納期、報酬などをあらかじめ定めた上、仕事のやり方などの指示を受けずに行うスタイルです。将来独立するつもりがあるのであれば、検討する価値があるかもしれません。
会社も業務委託に切り替えたがっているようですが、正社員からの契約切り替えは労使双方の合意がある限り、解雇にはなりません。逆に言えば、会社が一方的に契約を切り替えると、労働基準監督署や裁判所から解雇(あるいは解雇隠し)と判断されるおそれがあります。もし相談者の方が望んでいないのであれば、その意思を会社に伝えるべきです。ただし切り替えを断固拒否して解雇となる可能性もありますので、リスクを考えておきましょう。