担当者は「人による面接はなくならない」と言うが
コンピュータがどの程度あてになるかは分からないが、面接官による人材選びには、容姿など個人の好みが少なからず作用していたことは否めないだろう。コンピュータの適性検査とデータ分析によって、ある種の偏見が排除されるメリットはありそうだ。
ある日本メーカーの人事担当者に、このような方法を採用するつもりがあるかと聞いたところ、「可能性はあるが、やはり人間が面接する意味はなくならない」という答えが返ってきた。
「仕事というのは、人と人が力を合わせてやりますからね。この人は仕事を教えやすそうだとか、一緒に働きたいと感じる人材は、それだけで魅力的です。そういった部分は機械化するのは難しいのではないですか?」
しかし、社内の人間関係を重視する採用ばかりしていると、業務の適性の高さがないがしろにされかねない。コールセンターだけでなく、専門的な知識やスキルを要する仕事でもそうだろう。心機一転、「職歴無視」「コンピュータ採用」を掲げる会社は出てこないものだろうか。(山下真史)