「住所不定」であれ!――村上アシシの「ガチノマド」5箇条(1)

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ファッションでやってる人は、しょせん「エセノマド」

特に20代30代のうちは、より多くの経験をすることに重点をおきたい
特に20代30代のうちは、より多くの経験をすることに重点をおきたい

   住所によって、そこに住む人の信頼性も影響されるといいますが、本当でしょうか。単なる本人たちの見栄ではないでしょうか。見栄とは、ノマドとはかけ離れた価値観です。遊牧民は、羊に食べさせる草がなくなれば、次の地に向けて移動するだけです。

   リーマンショックや東日本大震災によって、高度成長期の日本が大事にしてきた「定住主義」の価値は、一気に怪しくなったと思います。せっかく高額なマイホームを買っても、甚大な天災で突然住めなくなったり、リストラにあってローンの支払ができなくなることも珍しくありません。不動産価格など資産価値の暴落というリスクもあります。

   住所不定の僕の場合、何があろうが「転居の自由」を行使して、その時点でもっとも適した場所に速やかに移動することができます。満員電車とも無縁です。「ホームレス」ともいえるこの生き方は、この不安定な時代を生きる上で、大きなリスクヘッジになると僕は思っています。

   いわゆる富裕層ではなく、「浮遊層」を目指す生き方。こんな不安定な世の中だからこそ、僕は根をはらずに浮遊したい。いつか家庭を持つことになれば、また違ったライフスタイルを模索すると思いますが、30代のうちはスナフキンのように自由奔放に生きるライフスタイルを追求したいと思います。

   どうですか、「そんな生活はイヤだな」と思ったのではないですか(笑)。そう、農耕民族かどうかは関係ありません。物欲と見栄を捨てられない人が、ファッションで「ノマド」という言葉を使ったとしても、そんなものは「エセノマド」に過ぎないのです。(村上アシシ)

※「日本代表サポーターを100倍楽しむ方法」刊行を記念し、2012年10月26日(金)19時半より、東京・池袋のジュンク堂書店4階で、村上アシシさんのトークショーとサイン会が開かれます。詳しくはこちら(http://publications.asahi.com/news/270.shtml)。
サッカー日本代表が出場する国際大会に毎年参加するコアサポーター(写真左)。本名、村上敦伺(あつし)。1977年生まれ、札幌市出身。職業はフリーランスの経営コンサルタント。元同僚の四方健太郎(写真右)とともにサッカー南アW杯出場32か国を2年間かけて訪問し、『世界一蹴の旅』(双葉社刊)を上梓。「半年仕事・半年旅人」のライフスタイルを2006年から継続中。ツイッター @4JPN
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