Q&AサイトのOKWaveに、こんな相談が載っていました。質問者のoyassan2ndさんは、40代の二代目経営者。亡き父から、従業員およそ20人の会社を引き継いでいます。
目下の悩みは、高齢社員の処遇です。まもなく定年を迎える工場長や本部長には、長年会社を支えてくれた功労者ということもあり、何らかの形で引き続き会社で働いてもらおうと考えています。
「相談役」がいいのか「顧問」がいいのか
年齢とともにモチベーションや言動が低下している面もあり、バリバリの第一線では無理ですが、豊富な知識と経験を生かして、実務の一部とアドバイザー的な役割を担ってもらうつもりです。
そこで問題になるのが、彼らに与える役職名。功労者のプライドを大事にしつつ「なるべく閑職でないイメージ」が希望だということです。
二代目というのは、意外と気苦労が多くて大変なんですね。回答者からは、さまざまな役職名の案が出されています。yosifuji20さんは「一般的には『顧問』や『相談役』という呼称が多いでしょう」と助言しています。
これには質問者さんが「相談役って、役員以外の人の肩書きでもいいでしょうか?」と疑問を投げかけています。相談役は法律上の役員には含まれないものの、「役」という字がついていることもあってか役員を兼ねている会社も少なくないようです。
相談役よりも多かったのは、「顧問」を推す提案でした。
「我々の会社では顧問と呼んでます」(pippen333さん)
「シンプルにいくなら『顧問』ですかねえ」(one_and_onlyさん)
なお、こちらは「役」という字がないので、法律上の役員を兼ねることはない…、と思いきや、ある会社には「代表取締役顧問」という肩書きの方もいるとか。一概に言うことができないのですね。
70年代に青春時代「カタカナ肩書き」はどうか
他には「参事」「参与」という提案もありました。一般的には、経営を補助する立場にある人を指す名称です。しかし質問者さんは、
「呼ぶときに『さんじ』って人の名前みたいで少し違和感がありますね」
と、あまりしっくりいかない様子。praecoxlc77さんは、これらの役職名を踏まえつつ、少し違った視点からアイデアを出しています。
「日本語で書くとパッとしない場合は、シニアアドバイザー、シニアマネージャーとか、そういうのがいいのでは?」
今年60歳を迎える人は、1952(昭和27)年生まれ。70年代に青春時代を過ごし、「日本的なものは古臭い」と思っていた人である可能性があります。カタカナの肩書きも、意外と気に入ってもらえるかもしれません。
要するに、民間企業ではどんな役職や呼称を使っても自由ということ。しかし公式に名乗るからには、責任と権限を明確にしておく必要があります。「シニアアドバイザー規程」などルールを決めておかないと、二代目社長の気苦労がさらに増えるおそれもありそうです。